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2017年8月18日 (金)

結弦先生


羽生選手が帰国していて、横浜の恩師のもとでエキシビションを滑り、地元の子供たちにスケート教室で教えたというニュースを何度も見た。

一般の人を入れないで、子供たちを中心にその保護者をご招待したということである。スケートが初めての子供たちも、習っている子供たちも、楽しかっただろうなあ。まずは世界チャンピオンの演技を見せてもらって、そのスピードやジャンプに度肝を抜かれ、それから自分たちもリンクに降りて滑ってみる。

羽生選手のように滑れるわけもないが、最高の演技を見せてもらったことは、自分も滑ってみたいという最高のインスピレーションになる。僕もあんな風に滑りたい!という純粋な欲求が、これからの練習を続けるモチベーションになる。

横浜のリンクで、衣装を着けた羽生選手の演技を目前で見て、そのあとにレッスンを受けることのできたラッキーな子供たちは、この日のことをきっと一生忘れないだろう。そしてその中からまた明日の世界チャンピオンが育つかもしれない。

日本には各地のスケートリンクに優秀なコーチ陣が揃っているし、教え方もしっかりした段取りがあって、基礎の練習がしっかりできているような気がする。習っている子供たちの人口もすごく多いし、だからこそ世界でも圧倒的に強いのだ。

帰国中、シチズンとダイドードリンコで滑ったが、どちらのリンクも一般滑走だというのに、滑っていたのはほぼ8割以上がスケートを習っている子供たちだった。中央の大部分をコーンで仕切って、この子供たちが次とスピンやジャンプを練習している。

こんな光景はイギリスのリンクではまず見られないのだ。一般滑走の日のスケートリンクは、文字通り一般の人がレンタルのスケート靴を履いてヨロヨロすべっているのが通常の風景である。その中で、ちゃんと滑れるのは34人いるかいないか。ましてや、ピュンピュン飛ばしたり、ツイズルで回転しながら滑ってるちびっこなんて、ほとんど見かけないし、うっかりすれば後ろ向きに滑っていると注意される始末である。コーンで仕切ってジャンプやスピン練習なんてありえない。ジャンプやスピンは、やっただけで注意されるリンクもあるので要注意である。

しかし、日本では一般滑走の日に選手が練習しなくてはやっていられないぐらい、子供たちの選手人口が多いのであろう。大きな試合に出てくる選手たちですら、曲かけの練習をするのは1日1回か2回だ、と聞いたことがある。そのぐらいパッチアイスの時の選手の人口密度は高いらしい。

先月、ロンドンのアイスリンクで村主章枝さんにチャリティのスケート教室を開いていただき、グレンフェルタワーの大火事の被災者救済の寄付を行ったが、村主さんのレッスンは素晴らしかったとロンドンのコーチたちからも聞いた。

やはり世界の第一線で活躍したスケーターさんから教えていただくことは大きいのである。まずは、目の前ですばらしいお手本を見せてもらえるし、優れたスケーターさんはリンクにおりて12週足慣らしをしているだけでも、その滑りはまったく違うのである。

あと1カ月ちょっとで初戦が始まります。みなさんの温かいパワーを胸に、五輪、このシーズン全体を頑張りたいと抱負を語った羽生選手だったが、彼自身ももうすぐに試合が次から次へと始まるはずである。その中で8月にこのスケート教室や、チャリティイベントなどに貢献し、9月に入ったら本番に向けて、フォーカスするのだろう。

ニュース動画を見ていると、子どもたちに転ぶの好きな子、手を挙げて。転んでもいいよ。いっぱい転んで!僕らもたくさんたくさん転んでいますと声をかけたりして、子供の扱いも上手な羽生選手である。現役を引退したら、羽生結弦スケートアカデミーなんて創立したらどうだろうか。

もちろん羽生選手だからテレビなどからも声がかかると思うが、変にタレント化しないでスケートの世界でしっかり足場を確立して、単なるコーチというよりはしっかりした組織を作りそうな気がする。アカデミーで実技や理論を教える場を作ったり、全国のリンク存続のための活動やファンドレイジング、フィギュアスケート普及のためのイベントや講演などにもかかわるかもしれない。

海外からの選手も受け入れたりして、サマーキャンプなどを企画することもできるかもしれない。日本には優秀なコーチ陣や確立した教授法があるような気がするから。そして各地を回るアイスショーなども行って、競技選手としてのピリオドは打ったとしても、羽生結弦としての演技をまだまだ40歳、50歳ぐらいまで披露することも可能だろう。ファンはきっとついていく。

頭の良い人だから、きっと現役引退後の自分の姿もしっかり描いているに違いない。平昌オリンピックで、また金メダルを取れば、日本人としても初の快挙、上記のことを実践するだけの能力も資格もあるだろう。

子供たちには、いつか一緒に試合できるのを楽しみにしています。それまでおっさんも頑張るよと語りかけたというから、ファンたちはえ、じゃあ平昌以降も試合に出るかも??と浮足立ったかもしれない。なにしろ4Aを語っている羽生選手だから、もしかしたら4Aを実現するまでは現役で競技を続けるかもしれない。なんでもアリな気がする。

ともあれ、今年は大切な平昌オリンピックのシーズン。

なによりも、怪我の無いよう、そして病気などに悩まされることの無いよう、祈るばかりである。

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